お部屋がなんだかスッキリしない。いつも片付かない。片付けたい気持ちはあるけど時間もない!
外部収納サービスや整理収納アドバイザーに頼むことも検討したいけれど、どこから手をつければいいかもわからない……そんな片付けに悩める方に向けて、部屋をスッキリさせるコツをご紹介。
今回は、整理収納サービス業界のパイオニアであるインブルーム所属・お片付けコンシェルジュ 伊坪美和さんにお話を伺いました。
片付けに収納グッズを買うのはNG!?
片付かない時にまずすること
— ずばり部屋が散らかって片付かない原因はなんでしょうか?
原因は1つではありませんが、1番多いのは部屋の適正量を物量が超えてる場合ですね。
私も整理収納アドバイザーの資格を取る前はそのタイプでした。整理整頓や模様替えは好きなので片付けはするものの、やっぱりリバウンドして乱れてくるんですね。適量がちゃんと守られていれば、片付くようになります。
— 部屋に対しての適正量の見極め方のコツは?
モノがたくさんあることで何か生活が困るわけでもないし、部屋にある収納スペースに入っているから適正量だと思ってしまいがちですが、適正量で重要なのは「いま自分が本当に使っているか、使っていないか」です。自分や家族が使っているモノだけに絞った状態を適正量と考えます。
— 自分で部屋を片付けようとすると100均などに収納グッズを探しに行くことが多いのですが、収納グッズでは解決できませんか?
片付ける最初の段階で収納グッズを買うのは絶対ダメです!
私たち整理収納アドバイザーがお客様のご自宅に伺う時も、大体「どんな収納をグッズ教えてくれるんだろう」「どんな収納テクニックを持っているんだろう」と思っている方が多いのですが、私たちの仕事のほとんどはモノを手放す舵取りをしていく仕事なんです。
片付け成功のコツは不要なモノを家から取り除くことです。
まず自分にとって必要ではないモノを部屋から減らして、残ったモノを適材適所に収納する形になるので、収納グッズを買うのは1番最後ですね。
— では片付けていく時に最初にすることは?
ルームツアーといって、家全体の収納をチェックしていくことですね。「リビングが散らかって嫌だから片付くようにしたい」「キッチンだけ片付けたい」と最初にご要望を聞きますが、結局モノを収納するスペースがないと片付かないので、それを確保できるスペースがあるのか確認します。
例えばキッチンの収納にカキ氷機が入ってるとしたら、それをキッチンに収納しないといけないのか?を考えます。使用頻度としては年に1回くらいだったりすると、狭いキッチンの収納スペースに無理にしまっておくことはないですよね。別の部屋の押し入れに空箱ばっかり入ってるスペースがあったらそっちに入れてしまってもいいわけです。
そういうパターンが必ず隠れているので、片付けたい場所だけでなく全体の収納をチェックしていくんですよ。
— 片付けたい場所以外も見直していくことが大事なコツなんですね。
リクエストいただいていない場所も見ていくことが多いですね。そうして他の収納スペースも見て行った結果、モノがあふれている場所をスッキリさせることができるんです。
場合によっては「ココにどうしてもコレを置きたい!」ということもありますが、置く場所がない場合、今置いている他のモノとどちらを優先したいのか?と誘導していくのが整理収納アドバイザーの仕事ですね。スペースがないのに無理に置いてもリバウンドしてしまいますからね。
片付けは頭脳労働。
自分の持ち物の棚卸しをする
— どんな片付けられないご相談が多いですか?
インブルームでは電話やメールで暮らしにまつわるご相談をいただくことが多いですね。引越しする前に間取りの図面を見て収納コンサルをしてほしいという方もいれば、引越し後に何年もダンボールが片付かないのでなんとかしたいというご相談もあります。もちろん引越し直後に新しいお部屋の収納をご相談される方もいます。
後はお子さんが受験をするので集中できる部屋を作るために家の中を整えたいというご相談や、ご高齢の方がご自身の生前整理をしたいという方がいらっしゃったりと様々です。
— インブルームに片付けのご相談をすると、どういう風に対応いただけるんですか?
まずはお電話で担当の者が、お困りごと、悩み事、ご家族のことなど状況をヒアリングさせていただきます。その後、日程調整をして担当のコンシェルジュが作業日に伺います。ご依頼される方によって「モノがすごく少ないんです」と言っていたけど実際に見るとモノがすごく多かったり、逆に「部屋がすごく散らかってるんです」というお家が片付いていたりと、価値観が全く違うので、どうしたいのかというご要望は具体的にお伺いするようにしてるんですよ。
— 自分自身では気づいていない収納の問題を見つけていただけるんですね。
結局困っている場所、1ヶ所だけの問題ではないことが多いんですよね。
私たちが伺うときはレジャーシートを持っていくんですが、キッチンでも押し入れでもどの場所でも、一旦全ての収納からモノを出してアイテムごとに並べていきます。
キッチンだったら鍋やフライパン、クローゼットならズボンやTシャツなど同じモノを近くに並べることで、自分が何をいくつ持っているかわかるんですね。「私お鍋3個しか持ってないです」と言ってたのに、並べてみるとそれ以上に結婚式の引き出物などでもらった鍋が箱ごと出てきたりするんですよ。
— 自分の持ち物の棚卸しをする感じですね。
そうですね。まずはモノの全体量を見てもらうことが重要です。そうするとご自身で「こんなにたくさんあったんだ」とびっくりされることが多いですよ。
モノを全て出して並べた後に「これはいる?いらない?」を一緒に仕分けしていきます。1つ1つ手にとって私たちコンシェルジュが必要かどうか尋ねていきます。使ってなければ手放す、という判断を一緒にどんどんしていくんですよ。
片付ける日に私がいつもお伝えするのは「今日は前もって夜ご飯を準備しておいてください(笑)」ということですね。なぜなら片付けって頭脳労働でものすごく疲れてしまうんです!夜ご飯を作る気力がなくなるので、お伝えすることにしています。
— 片付けはどちらかというと肉体労働かと思ってました!
もちろんモノの出し入れでの作業はありますが、それよりもモノのいる・いらないを判断していくこと自体が頭脳労働なんです。何かを悩んで決断するって脳を使いますが、それをお鍋1つ、ボールペン1本、靴下1セットなど細かく確認していくので、結構大変なんですよね。
「これはいりますか?」「何かのおまけでもらったものです」「使いますか?」という感じで、曖昧なモノを残さないようにしていきます。そうして使わないモノを手元から減らしていかないと自分にとって心地いい収納にできないんですよ。
— 普段の片付けも、言われてみると頭脳労働だから億劫になっていたのかもしれません。
モノを手放す時の決断って結構大変と感じる人が多いんですよね。すぐにササッと手放せる方もいますが、多くの方は持っているモノに対する思い出や思い入れがあります。そういうことを思い出しながら、色々なことが頭によぎると結局手放せず、時間だけ過ぎてしまって部屋が片付かないという繰り返しに陥ってしまいがちです。
実際今の状況で不便だと思っていない人は無理に片付けていただく必要はないと思いますよ。自分が幸せな部屋であればそれでいいと思います。ただなんとなくストレスを感じるのであれば、収納を見直した方がいいですね。
1人で日にちを分けてモノの見直しを頑張るのもいいですし、それが難しければ私たちコンシェルジュにご相談いただけたらと思います。今はZoomでお話する「オンラインお片付けコンサル」もあるので、気軽にお問い合せいただきたいです。
いつか使いたいモノを今、使えないか見直す!
とっておきたいモノは外部収納も活用
— いつか使うかもと、とっておいてるモノがたくさんあるのですが…
多くの方の収納スペースの奥側には、何かでもらったモノがそのまま箱ごと入っていることがあります。
例えばブランドものの食器類が箱のままとってあったりします。使わないままなら手放すか売る。もしくはブランドものの食器を普段使いにして、今使っている方を手放すというのも選択肢のひとつです。そうすると食卓も華やかになりますからね。
— 確かに今使えるモノは使ってしまうことで、1つ手放すことができますね!
特にご家族が多いほど、モノの使用頻度を見落としていることがあるんですよ。
例えばリビングに子供のおもちゃがいっぱいあって片付かない時、実際に中身を見ると小さい頃に使っていたおもちゃがそのまま置いてあって、今は使っていないってことが多いんです。
— 思い出のモノだったり、使用頻度が低いけど手放したくないモノの場合は?
思い出のつまったモノや、いつか使うかもしれないから手放したくないモノは、取り出しやすいリビングに常に置いておく必要はありませんよね。寝室の上の奥の方の収納に入れてしまったり、サマリーポケットのような外部収納を活用するのも片付けのコツの1つです。
— 宅配収納「サマリーポケット」はどんな場合に使うことが多いですか?
思い出のモノなど、手放したくないけれど普段はまったく使わない、手元に置いておかなくてもいいモノを預けるのにいいですよね。1箱月額330~895円(税込)で使えるので手軽に使えるのもいいですね。
特に1人暮らしの女性にオススメすることが多いです。1人暮らしの部屋って本当に収納スペースが狭いんですよね。必要最低限のモノしか持っていなくても収納が足りないことがあります。特にファッションアイテムが多い女性は、片付けようにも、衣替えしようにも収納がないという方もよくいらっしゃるんですよ。そういう時にサマリーポケットのような外部収納はとても役立ちますね。スマホから預けたモノがいつでも確認できるというのも、使い勝手のいいポイントだと思います。
特に季節外の衣類や家電、毛布は使わない時期がわかっているので預けやすいですよね。サマリーポケットのボックスを頼む時に、そこを明確にしておくと預け入れもスムーズにできます。
— 預けるモノの線引きを明確にしておくのがコツなんですね。
他にもサマリーポケットをオススメしたいのはコレクターの方ですね。使う、使わない関係なく絶対手放したくないモノが多い方っていらっしゃいますよね。推しグッズなど同じモノが2〜3個あって、保管用として置いておきたいという話もよく聞きます。そういう保管用だけサマリーポケットに預けておくという使い方もいいですね。
新しいグッズをどんどん買い足して行きたいと思ってる方も多いですが、収納スペースには限界があるので、とっておきたいモノは積極的に外部収納を活用するのも1つの方法です。
— 手放したり、預けたりすることで持ち物が部屋の適正量になっていくんですね。
適正量になってから初めて、どこにどんなモノを収納していくかを考えます。自分の行動動線や目線の高さにあわせてモノを取りやすくしたり、同じタイミングで使うモノをグルーピングして収納したり、そこからは収納の技の話になります。ここでは引き出しの中などを間切る収納グッズを購入をすることもあります。
最初に収納グッズを買うのはNGとお話しましたが、自分に必要なモノの量を見極めてから、適切な収納グッズを買いに行ってください。
【お得情報】
新規利用で保管料が数ヶ月分無料に!
今すぐには使わないモノはサマリーポケットに預けて、お部屋スッキリしませんか?
https://okataduke.me/
公開日 2022年10月14日
※記事内のサマリーポケットの情報はすべて公開時のものとなります。料金・プラン等は変更となっている場合がございます。