「大事にしているモノだけど、もう使う機会がない」
そんな手放したくない大事なモノをお預かりしているのが収納サブスク・サマリーポケット。そのサマリーポケットに、リユース・リサイクルオプションが登場しました!
リユースとは形を変えずに繰り返し使用すること。廃棄物を削減できることはもちろん、廃棄物処理の際に排出されるCO2の削減や、新たに生産する際に使用する資源の削減にも繋がります。
大事にしてきたモノだけど、ふと見直したときに「手放してもいいかな」と感じたら、取り出す手間なく気軽に手放せるようになります。またスマホから申し込むだけで、大事にしてきたモノを、誰か使ってくれる人に譲り、次の誰かにモノのバトンを託すことができます。地球環境を考えたSDGs的にもゴミを増やすことなく、モノの循環ができるようになりました。
今回は、リユース・リサイクルオプションお申し込み後に、実際にあなたの荷物がどのような旅をするのか提携先のブックオフコーポレーション株式会社にお話を伺いました。
大事にしていたモノだからこそ、次の誰かへ
サマリーポケットを始め、様々なリユース・リサイクル依頼されたモノが集まる専用施設でお話を聞かせてくれたのは、マネージャーの染野雅樹さん。1週間にカゴ台車100台分ほどの荷物が施設に運ばれてきて、担当スタッフがリユースかリサイクルかを判別していくそうです。

リユース・リサイクルオプションを依頼されたお荷物は専用施設に運ばれていきます
「仕分けの割合として、8割がリユース、2割弱がリサイクルです。私たちは“日本の『すてない社会』を実現したい”と考えて様々な取り組みをしています。今回サマリーポケットご利用のお客様からお受けしたモノも、まだ使用できるモノは国内・海外の直営チェーンで販売し、モノとしては活かせないけど素材として活かせる場合は国内のリサイクル企業にて新たな価値に生まれ変わらせます」
これまで自分で大事にしてきたモノが、次の誰かの大事なモノになるよう、担当スタッフによって丁寧に1つずつ細かく確認して仕分けされていました。

届いたお荷物はスタッフが丁寧に仕分け
サマリーポケットに預けているモノをリユース・リサイクルオプションで出した場合、リユースによって発生した収益は、森林保護と子ども支援活動を行っている慈善団体を中心に寄付されるため、ご利用される方も少しずつ増えてきています。特にサマリーポケットは大事にされてきたモノを保管されている方が多いので、状態が良いモノも多いそうです。
どうしてもリユースできない着用感が残る服などは、工業用ウエス(雑巾)や断熱シートや固形燃料としてリサイクルされ、新しい価値に生まれ変わっていくそうです。

リユースできない衣類等はリサイクルへ
「サマリーポケットで、これまで大事に保管されていたモノを手間なくリユース・リサイクルという選択ができることで、誰かの笑顔や地球環境を守ることにも繋がっているので、とてもいいですね」
海を越えて愛される「ユーズドインジャパン」
現在、ブックオフがリユースできると選別されたモノは国内の店舗のほか、マレーシアかカザフスタンの海外直営チェーン「Jalan Jalan Japan(ジャラン・ジャラン・ジャパン)」に海を越えて、1ヶ月でマレーシアへは30本、カザフスタンへは5本程のコンテナが送られています。海外で特に人気なアイテムはあるのでしょうか?
「マレーシアでは、おもちゃが喜ばれますね。日本人が使っていたおもちゃ、ユーズドインジャパンということで信頼性が高いんです。これまでサマリーポケットの保管センターから運ばれてきた荷物のなかにも、1箱まるまる積み木などのおもちゃが入ってるというのもあり、マレーシアに運ばれていきました」

日本のおもちゃは海外で大人気
お子さんが大きくなって使わなくなった大事なおもちゃ。思い出の品としてとっておいたけど、もう使わない。捨てるのは忍びないけど、次の誰かに使ってもらえるなら……とリユース・リサイクルの選択をする方もいるようです。また文房具類も人気なのだとか。

かばんや着物なども喜ばれるそう
逆にリユースしづらいモノはあるのでしょうか?
「お子様の絵や手作りの作品など、市販されていないものについてはリユースが難しい場合がありますが、毎月、海外各法人とリユースできない基準について相談し、最大限リユース化を進めています。例えば、マレーシアは常夏の国ですので、ダウンジャケットなどの冬物はカザフスタンに送ることで、現地のお客様により喜んでいただけるように仕分けを行っています。また、海外では宗教的な理由ではばかれるのもありますが、現地の習慣に合わせて柔軟に対応していますので、安心してお任せください。」

冬物は寒いエリアの国に運ばれて行きます
サマリーポケットに預けられるモノなら、リユース・リサイクルはなんでも問題なさそうです。
リユース・リサイクルで誰かの笑顔に繋げる
ブックオフが国内で販売機会に恵まれなかったものを海外でリユースするという事業を始めたのは2016年のこと。きっかけは、国内店舗での買取量に対して販売量が追いつかず、多くの商品が廃棄されてしまう現状を改善したいという想いでした。
「『すてない社会』を実現する」という理念のもと、マレーシアとカザフスタンに『Jalan Jalan Japan(ジャラン・ジャラン・ジャパン)』という店舗を展開しました。2025年5月末時点で24店舗あり、今後は出店ペースを加速させ、2033年5月期までに100店舗の展開を目指しています。現地では多くの従業員が働き、孤児院支援なども含めて地域貢献活動にも積極的に参加しております」

マレーシア・カザフスタンの店舗でリユース品として販売されます
ユーズドインジャパンの価値を海外で見出した事で、日本国内で販売しきれなかったものもリユースができるようになりました。現在ブックオフ全体でのリユース・リサイクル率は限りなく100%に近づいてきているとのこと。国内リユース事業におけるCO2削減貢献量は1年間で約45万tにもなったそうです。
「未来のために、そして誰かの笑顔のためにリユース率100%を目指して、少しでも多くのリユースを増やしていけたらと思います」

大事にしてきたモノだからこそ、次の誰かにバトンを託す
『もう使わない』と思ったモノでも、世界のどこかで必要としている人がいる。そんな発見がありました。
サマリーポケットに預けている大事なモノを手放すことを考える時、リユース・リサイクルの選択肢があると、モノを手放す寂しさや罪悪感も、少しなくなりそうですね。
2025年8月公開
※記事内のサマリーポケットの情報はすべて公開時のものとなります。料金・プラン等は変更となっている場合がございます。