浅草にある着物レンタルサービス『梨花和服』を訪れ、着物レンタルについての概要と、宅配収納サービス「サマリーポケット」を活用した効率的な在庫管理について、梨花和服を運営するTripFarm株式会社のマーケティング担当・小石川美季さんに、お話を伺いました。
海外からのお客様で賑わう
浅草の着物レンタルサービス
— 『梨花和服』では、どんなサービスを提供されていますか?
梨花和服は着物レンタルの店舗を全国で8店舗運営しています。京都に4店舗、関東には東京、浅草、川越、鎌倉で合計4店舗あります。浅草では同じビル内にに、可愛らしい着物だけをお手頃価格で揃えた『花乃和服』という店舗もあり、『梨花和服』と姉妹店になっています。『梨花和服』浅草店は2017年6月にオープンしました。
小物と着物がセットになった基本プランの他、ヘアセットがついてくるプラン、カップルでご利用できるプランなど幅広く提供しています。レンタルのご利用料金は5,000〜6,000円程度で、お好きな時間にご予約いただいて返却時間までにお戻りいただければいいので、時間による料金の変動はありません。朝一番に借りても昼に借りても、17時半までの返却期限で同じ料金でレンタルいただけます。
— 着物以外にどんなレンタル用品がありますか?
着物の下に着るような肌着や、襟元をきれいに見せるための衿元、足袋、着付けの際に使う腰紐や紐類など、着物を着るために絶対に必要なモノを用意しています。これらは数が多く、例えば肌着だけでも浅草店で2,000枚近くあります。
また、バッグや下駄、草履なども貸し出しています。下駄と草履は季節によって使い分けていて、夏は下駄、それ以外の季節は草履を用意しています。下駄は浅草店で1,000足ほど、草履は700足ほどあります。サイズ展開については、基本的にフリーサイズか3Lサイズの2種類を用意しています。
— どのようなお客様が多いですか?
現在はありがたいことに、海外からのお客様が半分以上を占めています。9階の『花乃和服』は若い方が多い傾向にありますが、海外の方の比率は両店舗とも同じくらいです。去年はほとんど8割くらいが日本人のお客様でしたが、今年になって海外からのお客様が急増しました。
サイズはS〜5XLまで対応しているので、海外からいらっしゃる身長の高い方でも幅広く選んでいただけます。また、お子様用の着物も80cmの身長から対応しています。
予約枠は2ヶ月前から開けていますが、特に海外のお客様は早めに予約される傾向ですね。
— 1日あたりどれくらいの方が利用されますか?
ご利用者様の人数は季節や日によって変動が大きいですが……10月だと平日の浅草店での予約は1日100名ほどで、週末は1日240名ほどの方にご利用いただきました。
京都の嵐山店では、紅葉の時期である11月頃がピークで、1日400名ほどのお客様がいらっしゃいます。平日でも200〜300名ほどです。一方、梅雨時期の6月が最も少なく、1日30名程度まで落ちつくこともあります。浅草店の場合は夏の花火大会シーズンが繁忙期です。東京の花火大会は大体7月、8月の週末に行われることが多く、今週は隅田川の花火大会があったと思ったら来週は足立の花火大会と、毎週どこかしらで開催されていて、浴衣のご利用が一気に増えます。1日で1500名様ほどご利用いただきますね。
— 季節や時期によって、かなりお店で利用する和服の数が変わるんですね!
そうなんです、お店のキャパもありますので在庫管理が重要になってきます。浴衣は夏場しか利用しないため、それ以外の時期は宅配収納サービス「サマリーポケット」に全て預けています。大体1ヶ月半くらいにわたってサマリーポケットから浴衣を取り出したままにしていて、浴衣のシーズンが終わる頃に、全部を秋冬物の着物に切り替えるような形になります。
大量の着物や草履を
宅配収納・サマリーポケットで保管
— サマリーポケットで、どのように在庫管理されていますか?
2020年頃から、女性用・男性用の浴衣や肌着、襦袢、草履や、自社で製作した着物の在庫を預け入れています。
各店舗に1つずつと共通在庫用のアカウントを持っていて、合計9つのアカウントを使用しています。共通在庫のアカウントに、ピーク時しか利用しない着物や浴衣などを保管しておくことで、他のエリアの店舗のピーク時に在庫を取り出すといったことができるようになりました。浅草店だけでも100箱以上、預けています。
例えば、浅草店では花火大会の時期には需要が集中するので、他の店舗から浴衣を取り寄せることがあります。サマリーポケットを介して移動させることもありますし、急ぐ場合は直接店舗間で送ることもあります。以前は他店舗の在庫状況がわからず新規で購入していたのですが、サマリーポケットで全て管理するようになって在庫管理しやすくなり、不要な仕入れの削減できたことで仕入れの最適化にも繋がっています。
— サマリーポケットでは、どのプランを使っていますか?
預けたモノを1点ずつ写真撮影してくれるスタンダードプランを利用しています。量が多いため、ほとんどラージボックスを使用していますね。着物や小物も基本すべてラージボックスにまとめて入れています。預けたいモノの量によってはアパレルボックスやレギュラーボックスを使うこともあります。
— サマリーポケットで管理するようになって、よかった点はありますか?
写真管理機能は非常に便利ですよね。着物にも流行りがあるのですが、今はレースが人気だからレースの在庫を少し取り寄せようと預けたモノの一覧を見ながら判断して、必要な分だけ取り寄せることができます。また新しい着物を発注する際にも、サマリーポケットの写真をスクリーンショットして『このようなテイストの着物が欲しい』と、発注担当に伝えることができています。
預ける際に、弊社で作成した紙を一緒に預けることで、いつ、どの店舗から預けられた、どんな物品なのかをわかるようにしています。紙も撮影してもらえるので、どの箱に何が入っているかが一目で分かるので、必要なモノがどこに入ってるかわかりやすいんです。サマリーポケットの保管センターに入庫されて一覧で画面に表示されるようになったら、箱の名前を自分たちの管理しやすいものに変えてわかりやすくしています。
— サマリーポケットに着物を預けるときの注意点はありますか?
着物は繊細な商品なので、着物以外のモノはできるだけ一緒のボックスに入れることは避けています。例えば、襦袢や肌着、草履などは別々に保管するようにしています。肌着は基本、店舗で日々洗濯しているので、洗濯した後のモノを預けていますね。襦袢などは洗濯業者に依頼して毎日回収・洗濯をしています。着物本体は、必要に応じて専門のクリーニングに出しています。草履なども、返却されたその日に店舗でクリーニングしているので、預ける時に何か特別なことをしているものはありません。
着物を預ける時は一般的な畳み方で、重ねて入れて預けています。しっかり畳んで入れておけば、サマリーポケット側できれいに撮影してくれるから大丈夫、みたいな安心感はありますね。
長期保管後は、シワを伸ばすためにアイロンをかけることもあります。また、着用前にはある程度の時間をかけて広げることで、シワを軽減することができます。
— サマリーポケットを利用することで、保管方法に変化はありましたか?
季節ごとの在庫入れ替えがスムーズになりました。例えば、夏物の浴衣は使用しない時期にまとめて保管し、必要な時期に取り出すことができます。また、写真付きで管理できるので、どの箱に何が入っているかが一目で分かるようになり、効率的に在庫管理ができるようになったのは、とてもありがたいですね。
着物の保管や、店舗の在庫管理は、管理画面付きのサマリーポケットを使ってみませんか?
※記事内のサマリーポケットの情報はすべて公開時のものとなります。料金・プラン等は変更となっている場合がございます。
2024年10月公開