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スッキリした書斎を作るには?宅配収納サービスを活用したゆとり作り

羽田圭介が描くミニマリストとは?モノを持たないことを選びながらも、捨てないことを意識する空間作り

羽田圭介(小説家)

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— 2021年11月30日に発売された『滅私』はミニマムなライフスタイルがテーマですが、本作を執筆するきっかけはなんだったのでしょうか?

羽田圭介『滅私』新潮社刊

羽田圭介『滅私』新潮社刊

10年前くらいからインテリアの雑誌が好きでよく読んでいたのですが、当時、実家に住んでいたので親のモノとか、動かせない棚があったりと、なかなか内装を自由にできなかったんです。

会社員になって実家を出るタイミングで一人暮らしをするにあたって、インテリアを整えたいと思ったんですが、それはイコール、視界に入るモノを減らすことでもあったんですよね。

ご自宅の書斎からオンラインインタビュー

ご自宅の書斎からオンラインインタビュー

その頃はモノトーンが好きだったんです。今考えるとちょっとダサいんですけど(笑)。買ってきた板をペンキとニス使って白く塗って敷き詰めてフローリングっぽくしてたんですが、そうするとアジアンテイストのモノが多い部屋とは違うわけですよね。モノが増やせなくなるんです。

それで片づけ好きに磨きがかかって、整理術のような本を気にするようになったんです。その後、世間で大々的に「断捨離」といったわかりやすいワードが流行り始めて。そこから10年近く経ち、捨てることが自己目的化してしまっている人たちの姿も散見できるようになり、それらへの共感や違和感も込みで書いてみようとなったのが『滅私』です。

『滅私』より抜粋

『滅私』より抜粋

肯定されるべきミニマリストと、
そうでない人の差は「自覚的」かどうか

— 『滅私』の主人公は“モノを持たずに暮らす”というスタイルですよね。羽田さんご自身と似ている部分はありますか?

わりと僕自身ミニマリスト願望みたいなのはある方だと思うんですよね。一度買ったモノは捨てずに使い切って、どうしても使えなくなったモノだけ手放していくっていうミニマリストは肯定されるべきものだと思うんですよ。

今使っているモノよりちょっとでも小さいのが出たら、小さく軽くするためにお金を払って買い換える。今まで使っていたモノは燃えないゴミに出して捨てる。そうすると分解されないゴミが溜まって地球上にある産業廃棄物のための埋立地が無駄に埋まるわけです。「捨てずに売ってるからそれにはあてはまらない」と言う人もいますが、中古で買われた物ってだいたい新品で買った物より大切にされないから、埋立地行きになる時間は早まる。自分の視界に入るモノは少ないかもしれないけど、モノや資源を無駄にしてる。右から左に流しまくってるって自覚がないまま「大量消費はよくないよ」って言ってたりするわけですよ。

お金があるから買い直せばいいやって、捨てて買い直して、取っ替え引っ替えミニマリストはむしろ害悪なくらいに思ってます。

本作の主人公はそういうところを自覚しているので、「自覚的ではない人に批判的」というところでは似ているかもしれないですね。

主人公と考えが似ている部分もあるそう

主人公と考えが似ている部分もあるそう

— 主人公はミニマリストではありながらも、モノが多くて散らかった小説家“坂口安吾の書斎”の写真を見て、人間味を感じていますよね。

みんな自分の身ひとつで出来る体験に期待しすぎだと思うんです。スマホだけで出来ることは限られてるから、配信動画見たり、ブログ書いたり、動画撮ったりと、結局どれもみんな同じ体験になってしまう。

もし野球が好きなら道具を使って野球をしないとわからない経験がある。料理も、最低限の道具でもできるけど、アルミの小さな鍋じゃなくて鉄のしっかりしたスキレットだからこそやわらかく火が通って美味しい料理が作れるとかってあるわけですよね。

結局、より良い体験を享受しようと思ったら仕事でも遊びでも結局モノは必要なことが多くなるということです。

紙とデータを使い分けて資料を管理

— 執筆はご自宅でされていますか?

執筆業は自宅の書斎でやることがほとんどですが、2021年の夏からはコワーキングスペースを週2程度、気分転換を兼ねて利用しています。なんかこれ家だと手につかないなっていう時に、試しに体験してみたらよかったので契約しました。

— お仕事で使うモノはどうしているんですか?

やる仕事によって違うんですが、文章をゼロから書いていくときは「pomera」というテキスト入力しかできない端末だけ持っていきます。

資料を読むときは、本やプリントしたものに黒・赤のボールペンでどんどん書き込んでいったりですね。あとはノートPCも。

普段執筆に使われているモノ

普段執筆に使われているモノ

— 執筆する時に使った資料はどう管理されていますか?

紙は「ScanSnap」というスキャナーを使ってPDFデータにして、極力処分するようにしています。

ただ資料として使った本に関しては、書き込んだものを後で見返す時、紙の方が直感的に探すことができて便利だったりするんでそのまま保管しています。

— 本は電子書籍ではなく、紙派ですか?

小説家ですがそこにはこだわりなくて。割合としては半々、ですかね。もちろん紙の方が集中して読めるんで、収納スペースが無限にあれば紙の本を選ぶんですけど。でも無限じゃないですし、どっかにしまった時に探すのが面倒っていうのもあるんですよね。

電子書籍ならデバイスの中で簡単に見つけられたり、文章を検索できるし、利便性がいいですよね。風情がなくても簡単に読める方が大事だったりする時もあるので、そこは一長一短で使い分けています。同じ本で紙と電子書籍、両方買ったりもしますよ。

執筆の参考とする本に直接書き込みをしている

執筆の参考とする本に直接書き込みをしている

— 羽田さんの書斎はスッキリしていますよね。

実は今の住まいに引っ越して、カビに悩んでいました。乾燥しがちな高層マンションに住んでいた頃は無縁だったのですが、低層マンションだと、靴でも服でも、これもカビちゃうのか!って感じで。ちょっとでも汚れが付着するモノはカビちゃってたので、これは紙の資料とかもまずいかもと思って、避難させるために一気にサマリーポケットに預けました。もう1年半くらいサマリーポケットを使ってます。

羽田さんの書斎

羽田さんの書斎

収納スペースに常にゆとりを持つことで、
いざという時にも空間をよりよく使う

— 預けられているモノは季節の衣類と紙の資料ですか?

あとはスピーカー用のケーブルとかですね。今は使わないけどいつかスピーカー使うかもしれないし、やっぱり燃えないゴミを簡単に出しちゃいけないと思ってるので。他には自分が発表した作品の書評が載っている文芸誌や、季節の家電も預けています。使っているのは大体エコノミープランです、安いので(笑)。

ただ「おまかせ!ヤフオク出品」オプションがあるじゃないですか。それで出してもらうかもっていうモノはスタンダードプランで預けてます。最近、加湿器で出品代行を初めてお願いしました。

— 他に使っている機能はありますか?

服のクリーニングですね。モノによっては街のクリーニングに依頼するよりもお得だなって気づいたんですよ。比較して安くお願いできるモノはサマリーポケットでクリーニングしてますね。

— 多くのモノをサマリーポケットで保管いただいているようですが、暮らしはいかがですか?

毎月4,000〜5,000円分くらい保管料がかかってますが、やっぱり家の中が広くなると、いざというときに色々な空間の使い方ができますよね。

一時的にモノをたくさん部屋に置いておかなきゃいけないって時に、クローゼットにスペースがあると、チャッとしまっておけるんですよね。今の書斎も広くないですけど、あまりモノがないから折りたたみのマットレスを出して昼寝とかもできるわけです。

いざという時にモノが部屋にあふれないよう、スペースをあけておく

いざという時にモノが部屋にあふれないよう、スペースをあけておく

— あえてスペースにゆとりを持つことを意識されているんですね。

サマリーポケットは数千円で部屋の中をスッキリさせることが出来るし大事なモノをしっかりと保管しておけます。空間に対する費用対効果がいいですよね。

ソファー等の大型家具を預けたくてトランクルームも検討したことがあるんですが、大容量かつ都心部で利便性いいところを探すと月額5〜6万とか、そこらのアパート借りるようなのと同じになっちゃうんですよね。海外に1年行くとかならいっそ預けてしまうのもありですが、そうではない。

となると現状、家具を預けるのは諦めつつ、ラージサイズの段ボールにギリギリ入る大きさの物まではサマリーポケットに預けちゃうっていうのが、現実的ですね。

空間に対する費用対効果を考えると、サマリーポケットで保管する方がお得なことも

空間に対する費用対効果を考えると、サマリーポケットで保管する方がお得なことも

— モノの持ち方と空間の考え方がポイントなんですね。

身軽になった方がいい!と世間でいう人が増えていますが、それを鵜呑みしてモノを手放していく前に、一旦サマリーポケットに預ける、そしてぜひ『滅私』を読んでみてほしいですね。

モノを極端に減らしたミニマリストと、モノであふれている人の両極端な間でどうバランスをとるかっていう話としても読めます。

滅私(新潮社刊) 著:羽田圭介
必要最低限の物だけで暮らすライターの男。物だけでなく人間関係にも淡泊で、同志が集うサイトの運営と投資で生計を立て、裕福ではないが自由でスマートな生活を手に入れた。だがある日、その人生に影が差す。自分の昔の所業を知る人物が現れたのだ。過去は物ほど簡単には捨てられないのか。更新される煩悩の現在を鋭く描く。

羽田 圭介(はだ けいすけ)
1985年生まれ。高校在学中の2003年に「黒冷水」で文藝賞を受賞しデビュー。2015年に「スクラップ・アンド・ビルド」で芥川賞を受賞。主な著作に『メタモルフォシス』『成功者K』『ポルシェ太郎』『羽田圭介、クルマを買う。』『Phantom』『三十代の初体験』など。

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